A075 — Heck 反応
Heck 反応
predict モード — 生成物(ゴール)から電子移動の経路を予測しよう
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📄 問題(反応式の原図)
出発物質
2,5-ビス(1-メチルエチル)ブロモベンゼン(ArBr) (アリール臭化物。Pd がC-Br 結合に酸化的付加する)
生成物(ゴール)
(E)-メチル 3-(2,5-ジイソプロピルフェニル)アクリラート
(ArCH=CHCO₂Me。E-スチリルエステル)
試薬
アクリル酸メチル(CH₂=CHCO₂Me = methyl acrylate) (電子不足アルケン。Pd に配位して挿入反応する)
Pd(OAc)₂(酢酸パラジウム(II))/ Ph₃P(触媒) (Pd(0) 活性種を in situ で
生成)
Et₃N(トリエチルアミン) (塩基。HBr を中和して触媒サイクルを回す)
溶媒・条件
150 °C (高温条件)
Tier 1
注目すべき官能基/原子
Pd(0)触媒、すなわちゼロ価パラジウムの活性種と、出発物質であるアリール臭化物の炭素-臭素結合がこの反応の最初の段階で中心的な役割を果たします。
Tier 2
電子論的根拠
Pd(0)は電子を豊富に持つd¹⁰電子配置であり、求核剤として振る舞うことができます。一方、アリール臭化物の炭素-臭素結合では、炭素が部分的陽電荷を、臭素が部分的陰電荷を帯びており、臭素は優れた脱離基です。この電子密度の偏りと結合の切断しやすさが反応を可能にします。
[出典: 有機電子論解説-有機章 p2]
Tier 3
律速段階・鍵結合
Pd(0)触媒によるアリール臭化物の炭素-臭素結合への酸化的付加が、触媒サイクル全体の主要な開始段階であり、この反応の鍵となる結合形成プロセスです。
Tier 4
矢印の流れ(言語のみ)
Pd(0)のd電子対が、アリール臭化物の炭素-臭素結合の反結合性軌道に供与されます。これと同時に炭素-臭素結合が切断され、Pdがアリール基と臭素の両方に結合します。結果として、Pdの酸化状態が0から+2に変化し、アリール-パラジウム(II)-臭素錯体が生成します。
Tier 5
生成物
この反応により、(E)-メチル 3-(2,5-ジイソプロピルフェニル)アクリラートというE-スチリルエステルが生成します。
✅ 解答を見る(巻矢印つき機構・公式解説)
📚 参考文献
[1] Patel, B. A.; Ziegler, C. B.; Cortese, N. A.; Plewak, J. E.; Zebovitz, T. C.; Terpko, M.; Heck, R. F. J. Org. Chem. 1977, 42, 3903.
🔗 doi.org/10.1021/jo00444a023
[2] Beletskaya, I. P.; Cheprakov, A. V. Chem. Rev. 2000, 100, 3009.
🔗 doi.org/10.1021/cr9903048
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